仙台仏青(仮名)始動
このたび岩手・宮城・福島の三県からなる仙台教区内に仏教青年会を立ち上げることになった。寺、宗派、性別、年齢などの垣根をとっぱらって、いろんな人をまきこんでいける場をつくりたい。その願いのもとに三県に呼びかけ、集ったメンバーは寺に暮らす若者たち。垣根があることはわかっているけど、垣根を越えて人と関わりたい。とは言え、広がりを持つことができずに結局仲良しサークルになるのではないか。新たな場や人間関係をつくる前にそれぞれの寺に目を向けるべきでないのか。寺や宗派を外してどこで真宗といえるのか。悩みや迷いはあるけれど、それでもやってみたい。きっとやれるだろうという確たる根拠のない勢いにまかせての出発である。
連区仏青研修では映像作家の森達也さんを招き「たちあがれ自分!とりもどせ想像力!〜本気でマヒする5秒前〜」のテーマで『よだかの星』上映・講演・座談を行った。会場に集まった同世代の人たちの疑問や悩みに受けた刺激は大きく、私にとっては仏青活動をしていく原動力となっている。全体では明川哲也(元ドリアン助川)&MITSUさんの本堂ライブや、別院報恩講での仏青バザーなどを開催。特にバザーでは協力してくれた人、買いに来てくれた人たちの「若い人らのために」という思いが伝わってきて本当にありがたかった。またメンバーがそれぞれ沖縄や南京、秋田の花岡事件、本山研修に参加したり、宗派問わず若手僧侶と対談するラジオ番組を始めるなど自分の問題意識と意欲と動ける範囲で活動している。全員で同じ方向を見ていなくてもいいのだ。迷いや疑問をもつ中で、一人ひとりがそれぞれ自分の場所でたちあがっていくきっかけになるような仏青でありたい。失敗は想定しなくていい。不遜な言い方だが、今はまだ若者なのだから。